武士と印刷
徳川家康没後400年を経た今、本展覧会では、改めてその印刷事業をとりあげます。同時に、特に戦国時代や江戸時代の武将、将軍、藩主で印刷物を製作させた人たちにも焦点をあて、武士による印刷物を幅広く展示します。
江戸時代は、武士の印刷があった一方で、武者絵と呼ばれる浮世絵が人気を集めました。なかでも歌川国芳が描いた武者の姿は、躍動感に溢れ、人々を魅了しました。ところが、武者絵に描かれた武士のイメージは、同時代の印刷物を作らせた武士たちとは異なります。「摺られた武士」と「刷らせた武士」との間には、驚くほどのギャップがありました。
武士たちが全国的に個性豊かな印刷を行ったことは、あまり知られていない日本史の一面です。本展では、「戦」が本分であった武士が、「知」による活動(=印刷)を行っていた事実を紹介します。徳川家康が目指し、続く武士たちが実現させた文治政治には、「印刷」が深く関わっていたことを考えていきます。
第一部「武者絵に見る武士たちの系譜」
歌川国芳の武者絵を中心に、およそ30点を6期間に分け通期で約150点を展示します。武者絵の題材となった武士は平安時代から江戸時代までさまざまですが、どの武士も勇ましい姿で刷られています。
国芳は歌川豊国の門人となった数年は振るいませんでしたが、「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」のシリーズが大当たりすると、「武者絵の国芳」と呼ばれ人気浮世絵師となりました。国芳の武者絵を通して、強く勇猛果敢な武士のイメージを探っていきます。
※会期中展示替えがあります
第二部「武士による印刷物」
戦国から江戸時代を通じて、約70人の武士が刷らせたおよそ160点の印刷資料を展示します。強く勇猛果敢な姿で描かれた武士とは異なる知的な側面を見ていきます。
江戸時代は多くの武士たちが個性的な印刷物をつくらせていました。徳川家康が目指した文治政治を後に続いた武士たちがどのように体現していったのか、印刷物を通してご覧ください。
※会期中展示替えがあります
・出品目録 :
第1部 第2部
・音声ガイド : お江戸ル"ホーリー"こと堀内茉純がポイントとなる展示資料をおよそ20分でご案内
会 期 : 2016年10月22日(土)~2017年1月15日(日)
休館日 : 毎週月曜日
(ただし1月9日(月・祝)は開館。12月29日(木)~1月3日(火)、1月10日(火)は休館)
開館時間 : 10:00~18:00(入場は17:30まで)
入場料 : 一般500円、学生300円、中高生200円、小学生以下無料
※20名以上の団体は各50円引き
※65歳以上の方は無料
※身体障害者手帳等お持ちの方とその付き添いの方は無料
※11月3日(木・祝)文化の日は入場無料
1部と2部に分かれていまして、
1部は武士を描いた歌川国芳の浮世絵の展示。
2部は「武士と印刷」の本題というのでしょうか、
武士にまつわる本などの展示でした。
1部の方は、マジで良い歌川国芳の浮世絵の展示でした。
展示の仕方も、薄いアクリル板なのかな?に挟んであって、
めっちゃ近寄って見ることができて、
版のの凹凸も見ることができたよ。
他の浮世絵の展覧会でもこの展示法使って欲しいくらい。
2部の方は、これでもか!!
っと、戦国時代から江戸後期までの様々な武士にまつわる書籍などの展示で、
すごいボリューム。
最後に「福沢諭吉」の「学問のすゝめ」も展示してあって、
福沢諭吉って武士だったのか!と再確認。
豊前国中津藩士だったんですね。
「浅野重晟」の「芸備孝義伝」ってのが展示してあったんだけど、
広島藩領内の孝子.義人のなかで、
藩から表彰された者についてまとめられたものなんだけど、
絵本みたいになっていて、すごく面白そうで読んでみたいなと。
なかなか、マニアックな展覧会ではあるけど、
自分的にはとっても面白かった。
ちょうど、「印刷の家」でのガイドツアーが始まる時間だったので参加。
活版印刷について色々と説明してもらいました。
最後に活版印刷でしおりを制作して終了!