第29回東京国際映画祭(TIFF)
ブルーム・オヴ・イエスタディ
The Bloom of Yesterday [ Die Blumen von Gestern ]
監督:クリス・クラウス
作品解説
ホロコーストのイベントを企画する頑固な男が、強引な性格を理由に担当を外される。納得のいかない男は、風変りなフランス人インターン女性と独自に準備を続けるが、やがて意外な事実に行き当たる…。
日本を含め世界でヒットを記録した『4分間のピアニスト』(06)にて、獄中の天才ピアニスト少女と戦中の辛い記憶を抱える老女の交流を描いたC・クラウス監督は、今回もホロコーストというヘヴィーな題材を、ユーモアや恋愛を交えて鮮やかに語ってみせる。凄惨な歴史の記憶を継承する重要性と、人間味溢れるラブ・ストーリーとを両立させる巧みさに、職人技が伺える。主演のラース・アイディンガーは、舞台俳優として活躍する一方、いまや国境を越えて活躍する欧州映画に欠かせない存在である。共演のアデル・ハネルは現在のフランスきっての売れっ子であり、ダルデンヌ兄弟監督新作でヒロインを演じて今年のカンヌ映画祭の話題をさらった。
ホロコーストに新たに向き合う世代を描いたクリス・クラウス監督、製作の意図明かす @tiff_site http://2016.tiff-jp.net/news/ja/?p=39798
ホロコーストの映画はたくさんあるけれど、
孫の世代の苦悩というか、
そういうのはなかったのかも。
時間が遅すぎてQ&A最後まで聞きたかったけど途中で抜けてきた。
ザクセンハウゼンもアウシュヴィッツもリガも、
ベルギーも行ったことあるし、
何か質問したかった。
名誉市民
The Distinguished Citizen [ El Ciudadano Ilustre ]
監督:ガストン・ドゥプラット、マリアノ・コーン
作品解説
ノーベル文学賞を受賞したダニエルは、出身地であるアルゼンチンの小さな町から、名誉市民賞授与の知らせを受ける。30年以上スペインに住んでおり、二度と戻らないはずだったが、帰郷を決意する。しかし、そこでは意外な展開が待ち受けていた…。シニカルな作家が巻き込まれる騒動が、ユーモアとウィットを交えて描かれる。小さな町の閉鎖的な風土は世界的に普遍であるが、有名な作家を多数輩出しながらノーベル文学賞がひとりもいないというアルゼンチン人の傷ついたプライドの裏をつつく内容でもある。ダニエルは郷土の誉れであると同時に、地元を批判していたことが知れて窮地に陥る存在でもあるが、これも有名人と地元の関係にありがちな事態である。著名芸術家と地元の関係という物語を鮮やかなエンタメで見せる監督コンビは、テレビと映画で活躍する才人。ダニエルを説得力たっぷりに演じたオスカル・マルティネスは見事ヴェネチア映画祭で最優秀主演男優賞を受賞した。
解説を読むと、あまり面白そうな印象じゃないんだけど、
かなり面白かった。
なんかもったいない。