2019年6月30日日曜日

クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime

クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime

展覧会概要
現代のフランスを代表する作家、クリスチャン・ボルタンスキー(1944年-)の活動の全貌を紹介する、日本では過去最大規模の回顧展です。作家は1960年代後半から短編フィルムを発表、1970年代には写真を積極的に用いて、自己や他者の記憶にまつわる作品を制作し、注目されます。1980年代に入ると、光を用いたインスタレーションで宗教的なテーマに取り組み、国際的な評価を獲得。その後も歴史や記憶、人間の存在の痕跡といったものをテーマに据え、世界中で作品を発表しています。
本展では、50年にわたるボルタンスキーの様々な試みを振り返ると同時に、「空間のアーティスト」と自負する作家自身が、展覧会場に合わせたインスタレーションを手がけます。
2019年6月12日(水)~9月2日(月)
会 場 国立新美術館 企画展示室2E




















↓大阪展の方の概要
クリスチャン・ボルタンスキー(1944年-)は、現代のフランスを代表するアーティストのひとりです。1960年代後半より短編フィルムを発表し始めたボルタンスキーは、1970年代に入り、写真を積極的に用いるようになりました。人が歩んできた歴史や文化人類学への関心を土台とし、写真やドキュメントとビスケット缶などの日用品を組み合わせることで、自己あるいは他者の記憶に関連する作品を多数制作し、注目を集めます。1980年代に入り、明かりを用いたインスタレーションを手掛けるようになったボルタンスキーは、子どもの肖像写真と電球を祭壇のように組み合わせて展示した「モニュメント」シリーズ(1985年-)で宗教的なテーマに取り組みます。それを発展させた《シャス高校の祭壇》(1987年)は、1931年にウィーンの高校に在籍したユダヤ人の学生たちの顔写真を祭壇状に並べ、その写真を電球で照らすというものでした。肖像写真を集めて展示する手法は、大量の死者の存在、具体的にはナチス・ドイツによるユダヤ人の大虐殺とその犠牲者のイメージを想起させるものとして解釈され、大きな議論を呼びました。第二次世界大戦期のユダヤ人の大虐殺は、ユダヤ系の父を持つボルタンスキー自身の問題とも結びつきます。パリのグラン・パレの広大なスペースを生かし、大量の衣服を集積させた《ペルソンヌ》(2010年)など、その後もさまざまな手法によって、歴史や記憶、そして死や不在をテーマとした作品を発表します。
1970年代からドクメンタ(ドイツ・カッセル)やヴェネチア・ビエンナーレなどの現代美術国際展に招待され、活躍の場を世界各地に広げたボルタンスキーは、日本でも、越後妻有アートトリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭などで積極的に展示活動を行い、2016年には東京都庭園美術館で個展が開催されました。
国立国際美術館、国立新美術館、そして長崎県美術館の3館が共同で企画する本展は、ボルタンスキーの初期作品から最新作までを紹介する、国内初めての大規模な回顧展です。1970年代から近年までのボルタンスキーの様々な試みを振り返ると同時に、ボルタンスキー自身が「展覧会をひとつの作品として見せる」と語るように、作家自身が会場に合わせたインスタレーションを手掛けるという構想のもとに企画されました。半世紀を超える作家活動を経て、いまなお、積極的に創造を続けるボルタンスキーの広大なる芸術世界を紹介いたします。

作家略歴
1944年、パリ生まれ。写真や身分証明書といった記録資料と衣服や文房具といった日用品を組み合わせることで、自己あるいは他者の記憶に関連する作品を制作し、注目を集めるようになる。子どもの肖像写真と電球を祭壇のように組み合わせた「モニュメント」シリーズ(1985年-)や、大量の衣服を集積させた《ペルソンヌ》(2010年)など、現在まで一貫して、歴史や記憶、死や不在をテーマとした作品を発表している。
2006年、高松宮殿下記念世界文化賞受賞。





率直に言うと、東京都庭園美術館での展示のほうがよかった。 
確かに回顧展としての今回のほうが規模は大きくて、
作品も大きな作品を展示できていいのだけれど、
会場と、ボルタンスキーの表現したいことの総和性でいうと、
庭園美術館は本当によかった。

「歴史や記憶、そして死や不在をテーマとした作品」
がメインテーマである作品が、
現在は美術館として利用されているけど、
そこにいた人はもういなく、「不在」の建物となった朝香宮邸で、
行き来した人たちの記憶とともに鑑賞できたのは良かったと。

箱もの美術館より、
本当はこういうところで展示されるのが作品の本望だろう。


作品自体は、
ホロコースト関係の施設を結構見て来ている私としては、
ホロコースト関連施設の展示を、
「少しアート化」している感じにしか見えないのが残念なんだけど、
逆に考えると、
ボルタンスキーの影響で、
今日のホロコースト関連施設の展示に変化があったのか、とも思う。

 ボルタンスキーが好きならば、
アウシュビッツは見に行くべきかと。

私は、展覧会は見には行っているけれど、
ボルタンスキーはホントはそんなに好きではないです。


2019年6月25日火曜日

EUフィルムデーズ2019 ③







デス・バレット

ベルギー
Laissesz bronzer les cadavres / Let the Corpses Tan
監督: エレーヌ・カテ、ブリュノ・フォルザーニ/2017年/ベルギー、フランス/90分【DCP】

ライノと、その仲間グロとアレックスは、装甲車を襲撃して250kgもの金塊を強奪することに成功する。そして、金塊の隠し場所と潜伏場所として、友人の画家のルースが滞在している人里離れた廃村に身を隠す。しかし、そこに思わぬ訪問者が現れて、事態は予期せぬ方向へ!? 地中海。青い海。照り付ける太陽。そして250キロの金塊の行方は。ロカルノ、ワルシャワの両国際映画祭にも出品され、注目を集めた作品。



撮影場所は コルシカ島 


好き嫌いは分かれるだろうな。

アニメ的手法というか、
漫画的になカット割り、色彩、効果音、
超クローズアップだったり。

現実と幻想が行き来するんだけど、
幻想側の表現については疑問かな。

サディズム、マゾヒズムの表現も行き過ぎると下品。
それが映像手法によって誇張されてしまっている感じ。





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日本初公開
スーパージャンプ・リターンズ

ルクセンブルク
Superjhemp Retörns / Superchamp Returns
監督: フェリックス・コシュ/2018年/ルクセンブルク、ベルギー/103分【BD】

小国「リュクスブルク公国」を一大惨事から救うため、中年クライシス真っただなかの50代お役人が失われたスーパーパワーだけでなく、ギクシャクしている家族との絆も取り戻さなくてはいけなくなった! 原作は18万5千部超の売り上げを記録し、ルクセンブルク文学史上絶大な人気を誇るコミック本シリーズ『De Superjhemp(スーパージャンプ)』(ルシアン・チュガ&ロジェ・ライナー作)。




話の中で、「外国にいた」ってところがあるんだけど、
「小さな同志」もそうだったけど、
なんで日本語訳だと曖昧表現なんだろう?
「北朝鮮 north korea」
って英語字幕だとちゃんと出してるのに。

「north koreaが黙っていないぞ!」
てきなところも、日本語訳はあいまいだった。

映画の字幕に忖度なんて必要あんのか!!


漫画が原作とのことなので、漫画的なドタバタで、
映画自体は単純に楽しめる感じ。



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バルト・キングダム

ラトビア
Nameja gredzens / The Pagan King
監督: アイガルス・グラウバ/2018年/ラトビア/110分【BD※チラシにはDCPとの記載がありますが、正しくはBDになります】
13世紀、バルト海沿岸の小国ゼムガレで王位を継承した若者ナメイスが、国民を率いて十字軍と戦う。リアルな戦闘場面が見どころの歴史アクションで、ラトビア国内で大ヒットした。主人公ナメイスは、ラトビアの工芸品として著名な「ナメイス・リング」の起源ともされる。音楽と撮影はEUフィルムデーズ2017で上映された『OKI』と同じスタッフが担当。


ラトビア語版と英語版の両方があるっぽい。
今回上映されたのは、英語版で日本語字幕。

Cinevilla Studioで撮影。



ルンダーレ宮殿のあるあたりがゼムガレ。
サーレマー島は今はエストニア領。


「ナメイス・リング」について。
この映画についても触れられています。


NameisisまたはNamejs 人物、ナメイスについて。
https://en.wikipedia.org/wiki/Nameisis



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心と体と

 ハンガリー

Teströl és lélekröl / On body and soul
ハンガリー語 日本語字幕
監督: イルディコー・エニェディ/2017年/ハンガリー/116分【DCP(広島会場のみBD)】

ブダペスト郊外の食肉処理場。代理職員として働くマーリアはコミュニケーションが苦手で職場になじめない。片手が不自由な上司のエンドレは彼女を気に掛けるが、うまく噛み合わず…。そんな不器用な2人が、「同じ夢を見た」ことをきっかけに距離を縮めていく。恋からはほど遠い孤独な男女の少し不思議で刺激的なラブストーリー。長編デビュー作『私の20世紀』(1989)のリバイバル公開も記憶に新しい、エニェディ監督の18年ぶりの長編作品・ベルリン国際映画祭金熊賞受賞。













アフタートークは映画監督の大九明子さんと、ハンガリー大使館の方。











気になったこと箇条書き

主役の男性は、大手出版会社の編集長で、
もともと役者ではない。
監督がこの役にぴったりだとほれ込んで出演をお願いした。

主役の鹿2頭はオーディションをして演技ができる鹿を選んでいる。
すべて演出して、鹿に演じてもらっている。


本当は2人が見ている夢ではなく鹿が見ている夢なのかも。














映画が始まる前にこちらを。

2019.4.23 - 8.25
展示企画
キネマ旬報創刊100年記念 
映画イラストレーター 宮崎祐治の仕事
The Works of Yuji Miyazaki, Illustrator for Films 
At the Centenary of Kinema Junpo Magazine









2019年6月18日火曜日

EUフィルムデーズ2019 ②





小さな同志

エストニア
Seltsimees laps / The Little Comrade
監督: モーニカ・シーメッツ/2018年/エストニア/100分【DCP】

スターリン体制下の1950年代初頭のエストニア。6歳の少女レーロの母親は学校の校長を務めていたが、ある日突然逮捕されてしまう。いい子にしていればすぐに戻ってくるよとの母の言葉に従おうと彼女は懸命に努力するが、次第に逮捕の理由を知り、世界を知っていく。女性監督シーメッツの初長編劇映画作品。レーロの視線に寄り添う撮影は、EUフィルムデーズ2015年上映『タンジェリン』(公開タイトル『みかんの丘』)のレイン・コトヴ。



















「小さな同士」って小さな共産党員って意味だったのか。

主人公のレーロ役の女の子が可愛すぎ。
Helena Maria Reisner ちゃん。
調べたら、もうおっきくなってるのね。

レーロの自伝が元になっている、
6歳の少女目線の1953年にスターリンが亡くなるまでのお話。


日本語字幕が曖昧な表現が多くて、
最初、ソ連とエストニアと主人公家族の立場がいまいち理解できないと思う。
英語の字幕を追うと、ちゃんとNKVD(内務人民委員部)「ソビエト当局」
(「Soviet Union」だけだったかもしれないけど、
 日本語訳にはソビエトの文字がどこにも出てこない)
と出ていたので分かりやすい。
NKVDはKGB(国家保安委員会)になる前。


舞台となる1950年代は、戦争後、
エストニアがヒトラー - スターリン条約の下でソビエト連邦に吸収されて、
エストニア・ソビエト社会主義共和国になり、10年が経過した頃。




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イレブン・ミニッツ

ポーランド
11 minut / 11 minutes
監督: イエジー・スコリモフスキ/2015年/ポーランド、アイルランド/81分【DCP】

ワルシャワ。17時。女優が映画監督に会いにホテルに向かい、嫉妬深い夫が彼女を追う。同じ時刻に、3人からさほど離れていない場所で、ホットドッグ売り、尼僧たち、犬を連れた娘、バイク便の男、高層ビルの掃除人、救命女医、老画家、侵入窃盗犯―の「生活」が続いている。17時11分。全員が、なにものかに導かれるようにホテルの内と外に集まる。そのとき―。スコリモフスキの名人芸により、サスペンスと形而上学と詩が絶妙に融合する。














期待していたよりも面白かった。
エンディングで全てが「わぁ、まじこうなるんだ。そういうことか!」
って納得させられるんだけど、
回収されない伏線あり過ぎて
「いったい何だったんだ?」感を最後に残すのも、監督の手の内なのね。

にしても、エンディングは衝撃。
このエンディングを考えついてのストーリー組み立てなんだろうね。



アフタートーク 石川慶監督 箇条書き

バイク目線のカメラなど、長老の作品とは思えない技法、発想がたくさん。

スコリモフスキが作りたい映画がポーランドでも作れるようになったので、
外(アメリカ)に出ていたが戻ってきて作品を作るようになった。

アイデア自体は誰でも考えつくけれども、(この映画のような同時間帯の他者目線)
実現するのは難しい。
客として座って長編映画を見ていられるか、どう興味を引っ張れるか。

「伏線がたくさんあるのに回収する気がない」
(←これは、私も解説前に思ったこと!)
 ホットドック売りのおじさんにつばはいたの誰なの?
 なんで階段にタンスはさまってるの?
    ←これ聞いちゃうと負けなのかw?

飛行機と鳩が部屋に突っ込んでくるシーン←311のイメージ

午後5時の出来事→ワルシャワ蜂起を彷彿させる。
ワルシャワの5時といえば、ワルシャワ蜂起 8/1 17:00。

最後の「右上の黒い点のある画」←このシーンを作るためにストーリーを作った??

「あの伏線何?」って皆が語っているのを見て、監督は笑っているだろう。


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特別プログラム
講演「ウッチ映画大学と日本」 6/15(土)16:00

ウッチ映画大学で演出を学んだ映画監督の石川慶氏(『愚行録』、今秋公開予定の『蜜蜂と遠雷』)をゲストに迎え、同大学で作られた映像作品のうち、石川氏が選定した数本を紹介しつつ、日本とポーランドの映画界を結ぶ架け橋としてますます注目を集めるウッチ映画大学について語ります。
本公演は無料イベントです。『イレブン・ミニッツ』をご覧になった方は、続けて参加いただけます。席に余裕がある場合は、講演からの参加も可能です。


登壇者
石川慶(映画監督)
横山昌吾(東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻助教授)
久山宏一(ポーランド広報文化センター)






















石川慶監督がウッチ映画大学時代に撮った、
短編ドキュメンタリーも見ることができたんだけど、
ポーランドのろう者のおばさんのドキュメンタリーでした。
旦那もろう者で日本人、子供二人、
最初日本に住んでいたけど、ポーランドに戻ったけど、
ポーランドでは仕事がないので、日本に単身赴任。
その夫婦のビデオレターのやり取りが主題。

一年生のときはみっちりドキュメンタリーをやるのだそう。


なぜ、石川監督はウッチ映画大学にしたの?
→旧共産圏の映画学校は授業料が安かったから。





ラトビアの「バルトキングダム」に注意書きがプラスされていたよ。



2019年6月17日月曜日

EUフィルムデーズ2019 ①

EUフィルムデーズ2019























ロミー・シュナイダー ~その光と影~

ドイツ
3 Tage in Quiberon / 3 Days in Quiberon
実在の人物 主要国際映画祭出品・受賞
ドイツ語、フランス語 日本語字幕
監督: エミリ・アテフ/2018年/ドイツ、フランス、オーストリア/115分【DCP(広島会場のみBD)】


1981年、ブルターニュ地方のキブロン静養中の世界的大女優ロミー・シュナイダーのもとに、ドイツから青年記者とカメラマンがやって来て、繊細なスター女優と野心的ジャーナリストの攻防が始まる。1981年のシュテルン誌に掲載された実際のインタビューと白黒のポートレート写真に基づいて制作された作品。自己顕示とメディア搾取、生への激しい渇望の狭間で揺れる映画スターが描かれる。ロミー役はマリー・ボイマー。ドニ・ラヴァン、ヴィッキー・クリープスも登場。



ロミー・シュナイダーって世代的にもピンとこないけど、
アランドロンと婚約していた方なのね。それはすごい。

ロミー・シュナイダーの人生を把握している方が見ると、
かなり感情移入ができるのではないかと。

全然知らない私が見ても、彼女の危うさだとか、
葛藤だかはよく感じられて、
逆にこんな奔放な人生もいいなーと思ってしまった。

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クイーン・オブ・アイルランド

アイルランド
The Queen of Ireland
ドキュメンタリー(人物) LGBT
英語 日本語字幕
監督: コナー・ホーガン/2015年/アイルランド/86分【BD】

アイルランドで知らない人はいない国民的ドラァグクイーン“パンティ・ブリス”の激動の半生を追ったドキュメンタリー。同性愛が犯罪とされていた時代にアイルランドの小さな町で育った少年ローリー・オニールは、日本に渡りドラァグクイーンとしてブレイク。やがてHIV陽性の診断を受けながらも精力的にチャリティや権利運動に取り組み、2015年の同性婚の合法化を問う世界初の国民投票の際にはゲイ・コミュニティの代表としてキャンペーンの先頭に立つ―。


「GIDではなくtrans man」~アイルランドのドラァグクイーンと字幕翻訳者が対談~  https://www.jvta.net/tyo/the-queen-of-ireland-2/


バブル時代の日本に居たんだね。

LGBT問題はあるのはあるけど、
日本って元々明治前までは寛容だったし、
本質はそういう文化があったわけだし。
やおい漫画が流行っているのもなんの疑問もない。

そんな日本が、彼女のアイデンティーの確立
に貢献できたのならそれは良かった。
国の法律も変えさせたわけだし。



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日本初公開
アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場

フィンランド
Tuntematon sotilas / The Unknown Soldier
歴史ドラマ アクション映画
フィンランド語 日本語字幕
監督: アク・ロウヒミエス/2017年/フィンランド、ベルギー、アイスランド/132分【DCP】

フィンランドで有名な、ヴァイノ・リンナの古典小説『無名戦士』を原作にした戦争ドラマ。1940年にフィンランドとソ連間の「冬戦争」は終結したが、フィンランドはカレリア地方を含む広大な国土を失った。国土回復を掲げ、ドイツと手を組んだフィンランドは再びソ連との戦争を開始。「継続戦争」と呼ばれるこの戦争のただなかに置かれた兵士たちは、それぞれの守りたいもの、帰りたい場所のためにソ連との旧国境も越えて戦い続けた。


斎木伸夫さんをお迎えして、「冬戦争」から続く「継続戦争」を描いた本作を、軍事評論家の視点から徹底解説!斎木 伸生 Nobuo Saiki(軍事評論家)
外交史と安全保障を研究、ソ連・フィンランド関係とフィンランドの安全保障政策が専門。現在軍事評論家として、各種雑誌専門誌に寄稿。第二次世界大戦中の戦史や戦車、とくにソ連戦車について造詣も深い。主要著書「フィンランド軍入門」「冬戦争」。



























ヴァイノ・リンナの小説『無名戦士』の映画化『地獄の最前線』(1955)
『若き兵士たち 栄光なき戦場』(1985) Tuntematon sotilas
に続く3 度目の映画化。


ウィンター・ウォー 厳寒の攻防戦(1989)



解説 箇条書き〜

ロシア領土になったので(逆に)フィンランド人としての意識が出てきた。
(元々フィンランド人って確立していない民族)

東カレリア=民族

ロッカ→カレリア出身。

フィンランドに味方する国はなかったのに、
ロシアに対抗することにしたのでドイツは協力した。

ロッカの家族はピーピー言ったりしない。
 「薪拾ってきて」
 「蹄鉄直して」←フィンランド的リアリティ。

家を出て行くシーンについて。
「昔の家に戻ってきている」(麦を育てて刈り取りしているシーン)
→「継続戦争」は四年続いていて、一度領土を取り戻していて、カレリアに戻っている。
 その後、戦争に負けたので、一度戻った家(カレリア)からまた出て行っている。
最後のシーンの家、ヘルシンキあたりの仮の家にロッカは戻ってきた。

俳優、スタッフ全てフィンランド軍に行っている→徴兵制だから。
だからリアリティがある。

戦車はT30−85
銃はスオミ



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ウォーターパーク
日本初公開 恐怖の設置
いかにしてフェルナンド・ペソーアはポルトガルを救ったか
ポルトガル
ウォーターパーク​ Aquaparque/Waterpark 監督: アナ・モレイラ/2018年/ポルトガル/17分
恐怖の設置 A Instalação do Medo/The Fear Installation 監督: リカルド・レイテ/2016年/ポルトガル/15分
いかにしてフェルナンド・ペソーアはポルトガルを救ったか​ Como Fernando Pessoa Salvou Portugal/How Fernando Pessoa Saved Portugal 監督: ウジェーヌ・グリーン/2018年/ポルトガル、フランス、ベルギー/27分


詩人ペソーアが考案したコカ・コーラの宣伝文句が検閲にあい、以降約50年間、ポルトガルではコーラの輸入が禁止されたという史実をもとにした『いかにしてフェルナンド・ペソーアはポルトガルを救ったか』、日ポ合作映画『ポルトの恋人たち』(舩橋淳監督)に主演したアナ・モレイラの監督デビュー作『ウォーターパーク』、第1回ヨーロッパ文芸フェスティバル(2017)で登壇した作家ルイ・ズィンク原作の『恐怖の設置』の短編3作から観るポルトガルの「今」。























「恐怖の設置」の不条理感、好きです。

「いかにしてフェルナンド・ペソーアはポルトガルを救ったか」
はすまん、途中寝てしまった。


解説 箇条書き〜

澤田直(立教大学教授)フランス哲学の人、
渡辺一史(ポルトガル大使館)ペソアの研究している人。


ペソアの何がすごいの?
→実は何人もいる。→ペンネーム→異名者をたくさん持った。(多重人格的)
3人の別々の人格で制作活動+本人の4人。

本人は造船技師 イエズス会


100エスクード札になっていた。(ユーロになる前)

いろんな人格が出てくると、ペソアは自分のことを「ペソア自身」という。
ペソア=ペルソナ=人 ペソアは苗字

生前はほとんど無名で、貿易会社で商用文書を書いていた。

イギリスにも住んでいたので英語もフランス語も堪能。
コカコーラの宣伝文句を書いたのも、商用翻訳をしていたのが背景。

コカコーラの宣伝文句の訳
「はじめドキドキする、でも味を知ってしまうともう手放せない」
→これ、ドラッグの宣伝文句だろ!!

ポルトガルの王ドム・セバスティアン
 (ポルトガルの中では、いつしかこの人が戻ってきて救ってくれる)
という思想がある。
→ペソアがドム・セバスティアンになった。
→最後のシーンで海を見ている。→「僕は王になった」


1974年4月25日のポルトガル革命まで、独裁国家。
 アントニオ・サラザール
⇆ コカコーラは自由の象徴。

自由を拒む、輸入を拒む→イエズス会の神父

いろんな言葉遊びが入っている映画。
=(いかにしてフェルナンド・ペソーアはポルトガルを救ったか)は
 ペソアの詩を表現するための映画。



結局、どうやって救ったかの明確なところは解説でもわからなかったです。
で、お二人のペソア愛に引いてしまいましたw


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日本初公開
ウェスタン

駐日欧州連合代表部選出
Western
シネフィル向き 主要国際映画祭出品・受賞
ドイツ語、ブルガリア語、英語 日本語字幕
監督: ヴァレスカ・グリーゼバッハ/2017年/ドイツ、ブルガリア、オーストリア/121分【DCP】


ブルガリアの辺境にある小さな村で、水力発電所を建てるためにドイツ人建設作業員がやってくる。ドイツ人の中で唯一村人と積極的に関わろうとするマインハルトを中心に、緊張感と親しみの間を揺れ動く物語が丁寧に描き出される。「ベルリン派」の俊英グリーゼバッハ待望の新作。『フィルム・コメント』『サイト・アンド・サウンド』誌で年間ベストテンに選出された。


http://razzmatazzrazzledazzle.hatenablog.com/entry/2018/09/18/200628



















最終的に何を伝えたかったのかは、
日本人の私にはあまりピンとこなかった。
貧富の差があろうが、同じEUで括られてしまう、というか、陸続き。

島国日本にはない感覚。


2019年6月16日日曜日

100万人のキャンドルナイト

100万人のキャンドルナイト@増上寺2019


15:50〜
明星学園パフォーマンス

〜18:00台〜
オープニング/レイチェル・チャン 大地を守る会藤田会長
GAKU MC ライブ

〜19:00台〜
おお雨(おおはた雄一+坂本美雨)ライブ
カウントダウン

〜20:00台〜 
宮沢和史ライブ
クロージング



EUフィルムデーズから移動してこちらへ。















GAKU MCに間に合って、4曲ぐらい聞けた。











おお雨(おおはた雄一+坂本美雨)
になったら、少し小降りになっていた雨がまた復活wして土砂降りに。























途中、東京タワーの消灯カウントダウン。
別所哲也でかい。
























宮沢和史
雨もすこーし降っている感じではあったけどやんだ。











「中央線」と、
「島唄」聴けて大満足。









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