2021年12月4日土曜日

学びの歴史像―わたりあう近代―



学びの歴史像―わたりあう近代

開催期間2021年10月12日(火)~12月12日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 企画展示室A・B

趣旨
「人々は何を学んできたのか、なぜ学ぶのか」について、19世紀後半以降、日本列島に近代国民国家が成立していく様相とともに、「学び」という視点から紐解きます。狭義の「教育史」ではなく、幕末維新期の世界認識と自国認識、明治社会における旧幕臣の役割、富国をめざした博覧会、衛生観念の導入と相克、アイヌにとっての近代、国民をつくるための学校教育のしくみなど、さまざまな切り口から展示を構成し、近代における「学び」の意義を考えます。とりわけ、伝統と近代、欧米とアジア、中央と周縁、強者と弱者など、それぞれに緊張感をはらんだわたりあいを伴いつつ、教育や学知を通じて「国民」が生み出されていく過程を多面的に明らかにする企画です。













数年ぶりに佐倉の国立歴史民俗博物館へ、
企画展の「学びの歴史像―わたりあう近代―」を。

昔行った時は、DICとハシゴしたのでほぼ企画展だけしか見られなかったので、
今回はちゃんと時間を取って行ったつもりだったんだけど、
全然時間が足りなかった。

企画展は写真撮影全面禁止だったので、
メモを取りながら見ていたらかなり時間を費やしてしまった。

常設展も写真撮影禁止の展示のところが興味があるものばかり。

大阪の民博もだけど、近くにあったらかなりの頻度で行きたい。
何と言ってもコロナでなければ「三八式歩兵銃」を触れるという激アツ施設だし。

でも、施設が古いので、導線が悪いですね。。



というわけで、「学びの歴史像―わたりあう近代―」





学び、教育の歴史だけでなく、幕末の国際情勢、明治政府が進める近代化、
旧幕臣が果たした役割、博覧会ブーム、アイヌの同化政策、学校教育と
19世紀以降の近代史盛りだくさんの展示。

キャプションも盛りだくさんで、読むだけで疲れる。。


第4章の「文明に巣くう病」。

疱瘡、コレラについて流れで、
ハンセン病についても扱いがあったのだけど、
他のコーナーに対して扱いが多すぎ。
病からの学び、差別との闘いなのだろうけど、
なんだか逆に何故そこまで他の展示よりも多く扱うのか違和感を感じた。


第5章では、
アイヌが強いられた「学び」、アイヌ自ら得た「学び」について。
アイヌ語が西洋の学知を日本にもたらしたっていうのは考えたことなかった。
鎖国が完成してからは西洋の知識は長崎を窓口として幕府が管理していたという、
教科書通りの知識とは異なるから。

17世紀にロシアが北方に現れた際、幕府は安全上対応に追われた。
その際、アイヌ語を介してロシアの言語や文化を理解した、
ということはまったく知らなかった。
もっと知られて良い事実。

「蝦夷通詞」という職業もあったのですね。

千島アイヌは18世紀にはロシア正教を身につけていたっていう解説があって、
複雑な気持ち。

唱歌教科書の初代の「君が代」も聞けるようになっていて、
今と全然違くてビックリでした。

とても勉強になる展示でした。






常設展の方も。

アイヌ関連の展示と、エタヒニンや部落差別などに関する展示は撮影不可でした。

興味がある、近代史から見て回ったら、
逆ルートになってしまい、
永遠とぐるぐるぐるぐる遠回りさせられました。
時系列通りのルートで見ないと、遠回りさせられる仕組みらしい。
導線何とかして欲しい。見たいところから見て良い導線を頼む。
























































































途中、特集展示の「エビスのせかい」。

めちゃめちゃ念が入ってそうなエビス様いた。
















































気になった書籍タイトル書き出し。

海軍兵学寮自費生徒入寮規則
陸軍衛生論
銃創論
大日本有名官員鑑 

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