2013年4月27日土曜日

貴婦人と一角獣

貴婦人と一角獣展


















フランス国立クリュニー中世美術館の至宝《貴婦人と一角獣》は、西暦1500年頃の制作とされる6面の連作タピスリーです。19世紀の作家プロスペル・メリメやジョルジュ・サンドが言及したことで、一躍有名になりました。

千花文様(ミルフルール)が目にも鮮やかな大作のうち5面は、「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」と人間の五感を表わしていますが、残る1面「我が唯一の望み」が何を意味するかについては、“愛”“知性”“結婚”など諸説あり、いまだ謎に包まれています。

本作がフランス国外に貸し出されたのは過去にただ一度だけ、1974年のことで、アメリカのメトロポリタン美術館でした。 本展は、この中世ヨーロッパ美術の最高傑作の誉れ高い《貴婦人と一角獣》連作の6面すべてを日本で初めて公開するもので、タピスリーに描かれた貴婦人や動植物などのモティーフを、関連する彫刻、装身具、ステンドグラスなどで読みといていきます。

クリュニー中世美術館の珠玉のコレクションから厳選された約40点を通して、中世ヨーロッパに花開いた華麗で典雅な美の世界を紹介します。


「フランスの至宝が、奇跡の初来日」なわけですな。
タピスリーが結構好きなので、ウハウハな展示でした。

他の美術館展などでは、
一連の油彩の中に、一点だけ出品されていたりしますが、
今回は油彩無し、タピスリーが主役の展覧会。

なぜか、若い男性の姿が多くて、
不思議だなーと思っていたら、

【ガンダムファンにも】貴婦人と一角獣展まとめ

こういうことだったのね。

中世ヨーロッパの美術品って、
当地の美術館や博物館に行かないと、
あまり見る機会がないと思うし、
こういう機会を逃すてはないよね。

クリュニー中世美術館は、
改修で展示できない間の保管先に
日本を選んでくれたってことだし。


クリュニー中世美術館に見に行ったことがある人の
「ちょっと展示がダメよね」
「やっぱり現地でないと」
って話が聞き漏れてきて、
そりゃそうよと思ったけど、
行けない人にとっては、
ものすごく重要な機会だし、
展示も、クリュニー中世美術館の展示方法を模して、
半円形になっていたり、頑張っていたと思うよ。

展示室に入ったとたん
「わ〜〜!!」
って、私はなったし。

















6面の連作のすべてが、
下から50センチぐらいの色が違うのです。

これは19世紀に修復されたからだそうで、
その際に、元々は自然の染料で染められた糸を使って織り込んでいるのに、
人口の染料で染めたものを使ったからだそう。

なんで、人口染料なんて使うかな?
明らかにそこだけ違うものになっていたよ。
日本なら、人口染料を使うなんて、考えられない気がするけどな。
もったいない。

食堂や居間の壁に飾られていたのもなので、
全体的な傷みはもちろんのこと、
下部の傷みは相当なものなのだろうな。


あと、
34番の「恋愛の情景」が、
縦の長さが左右で違っていて、
向かって左が長く、右が短かったので聞いてみたら、
修復の際に、修復しきれなくて切断されたかららしいです。


それにしてもどのタピスリーも素敵でした。

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